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カテゴリー:私のアルコール依存症の記
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飲める人
09飲めない人 飲める人飲める人楽しい酒 「酒」と題した東京大学公開講座の一書のなかに、「中国の詩人と酒」と名づけて前野直彬教授がその冒頭に次のように書いている。 「中国の人は大体、酒をほどほどに飲… -
飲めない人
09飲めない人 飲める人飲めない人自覚なきアルコール依存症 平成三年五月、週刊新潮の『墓碑銘』欄に、かつて「カミソリパンチ」の異名をとったボクシングのフライ級元チャンピオン海老原博幸さんの、肝硬変による死… -
断酒再出発
08断酒会とともに断酒再出発歌集『ポケット・ベル』を出版 アルコール依存症の特徴の一つである連続飲酒発作中での記憶喪失(ブラック・アウト)は、スリップにおいて特に著しいようである。私の場合、スリップの期間… -
断酒新生会-新しく頼もしい仲間たち
08断酒会とともに断酒新生会-新しく頼もしい仲間たち永久断酒は一日断酒から せりがや病院を退院した私が、地元、横浜市金沢区の断酒新生会支部の例会に出席したのは、十月六日の晩であった。私の入退院の経過につい… -
断酒道場 せりがや病院
07断酒への道断酒道場 せりがや病院特別保護室 神奈川県立せりがや病院は、精神分裂病や噪うつ病等の精神病一般を対象とするのではなく、専ら薬物依存症の診療を司る専門施設である。当然、麻薬、シンナー、覚醒剤等… -
妻の立上がり
07断酒への道妻の立上がり断酒への助言を求めて アルコール依存症者を身内に持つ家庭の悲劇は枚挙に暇がない。たとえ忌まわしい社会的事件を起こさなくとも、家庭内は常に暗く、楽しい語らいは絶えてしまっている。… -
再び出血生胃炎で入院
06「アル昏」クライマックス再び出血生胃炎で入院大量吐血 恩師、小川義雄先生の逝去により禁酒を決意したのも束の間、先生の四十九日忌の席でそれはもろくも潰えた。その後、私はアルコール依存症の典型的な航跡をた… -
アルコール出血性胃炎
05「アル昏」狂騒曲 前奏アルコール出血性胃炎最初の吐血 五十二年六月、起き抜けに胸もとヘグッと込み上げるものがあった。診察室の流しにぺッと吐いた。あか黝い凝固しかかった血であった。続けざまに盃二杯分の量… -
学校保健は酒とともに
02「アル昏」潜伏期学校保健は酒とともに叔父推賞の店 むさしや 「あんた、四郎さんの甥っ子だろう。」酒屋の印の入った小意気な半天を羽織って、白前掛けの紐を前でキリッと結んだ老爺が、飯台の前に腰を下ろした私… -
貧乏学生時代
01「アル昏」こと始め貧乏学生時代 衛研カクテル 「おい、西郊、いいものを飲ませるから来いよ。」級友の吉田が私を誘った。連れて行かれた所は、学校の裏を流れる中村川の対岸にある神奈川県立衛生研究所の、古びた建物の三階の検…