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- オーナーのための意思決定できる事業承継, 第3章 自社株対策の具体的方法
- 3-3.資産管理会社の設立
3-3.資産管理会社の設立
オーナー所有の株式をオーナーの子供が設立した資産管理
会社に売却することで、次のような効果が期待できます。
(1) 将来の株価上昇の影響を抑制します。
(2) オーナーの持株数が減少します。
オーナーの子供が資産管理会社を設立し、その資産管理会社がオー
ナー所有の会社の株式を買い取ります。これにより、今後は、子供が会
社の株式を資産管理会社を通じて保有することになります。資産管理会
社設立の効果は次の2つです。
(1) 将来の株価上昇の抑制
資産管理会社への株式の移転は譲渡時の時価で行いますが、その
後会社が成長した場合、株式移転時の時価から値上がりした部分につ
いては、資産管理会社の株式評価の際に42% が減額されます。
したがって、株式を資産管理会社を通じて保有することで、今後の株
価上昇分のうち約4 割について、減額することが可能となります。
(2) オーナーの持株数の減少
資産管理会社に株式を売却することで、オーナーの持株数が減少し
ます。また、資産管理会社の株主を子供とすることで、オーナーの相続
財産から自社株を切り離すことができます。