かすてら

e9b6dfc7e0dd6b13b6f4c5c13f9e0998_s


1長崎

かすてら

唐人屋敷
 昔、顔遠山という支那人がおつて、丸山の菅ノ絵という遊女に深くなり小太郎という子供が生れた。長崎から本国へのかえりに船が難破して溺死したことがあつた。その報せを知つて菅ノ絵は病みついて死んでしまつた。
 又長崎の金持で中村嘉右衛門、森安という人があった。人々は俗に金のナカ村、雨の森安など、蔭口を聞いたが、取引先の支那人が溺死した報せを聞いて、長年取引していたはかない縁に自ら施主になり、支那人の供養をした位牌が今崇福寺に残つているとのことである。長崎に伝わる日華親善の話しには古く深いものがあるそうであつた。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

TOPIX

  1. 3399f926a8cc9e3e5a16ad6f4dc6bf0e_s
    4早春記 春の″のと自慢″  春の"のど自慢"  このごろラジオの「のど自慢…
  2. 69f800f3ac17bc50bb068ac455b4c856_s
    7祭囃子・旅心 大阪小品 車の中の花束  雨の夜の自動車の中、暗い夜空に…
  3. d3d785a8d91e96bab1f9da7008c98585_s
    3海景 春の點景 新宿  街にはチラチラと雪が降つていた。  室内ではストー…
  4. f9ba40a4a3b7ae4c8097dd6b8e060f64_s
    1長崎 樟の若葉阿蘭陀まんざい  五月の若葉に雨がしとしと降つていた。  私は…
  5. e6a6d6e3848eb6fcf1d574c1a58581fd_s
    2心象風景 ゴッホのアトリエ ゴッホのアトリエ  ヴァンサン・ヴァン・ゴッホ(…

阿蘭陀まんざい

ページ上部へ戻る